こんにちわ!
まなすけまなこ(manasukemanako)です。
この度、まなすけまなこに赤ちゃんが産まれました!
周りの方々のご協力のおかげで無事に元気な男の子を産むことができ、ほっと一安心。
まなこは東大病院で自然分娩を選択して出産しましたが、病院選びには大変苦戦しました。
初めての出産でしたので他の病院との比較はできませんが、出産してみて分かった色々なことを東大病院での出産を検討している方の参考までにまとめておきたいと思います。
ではまずは詳細から。
東大病院産科の詳細
東大病院で出産するには
東大病院で妊婦健診・分娩を希望される場合は、基本的に紹介状が必要となります。
流れとしては
- 胎児心拍の確認がとれたら紹介状を取る
- 予約センターへ連絡し、産婦人科初診予約を入れる
注意点
- 初診の方も再診の方もすべて予約制
- 前回来院日より1年以上経過している場合は初診扱いとなる
- 里帰り分娩の場合は妊娠34週~35週以降から健診開始となるが、原則として初診はその前に行う必要がある(要相談)
- 妊婦健診のみの受付は不可(東大病院での分娩の方のみ対応)
紹介状があった方がスムーズですが、どうしても紹介状がとれない場合は別途選定療養費8,250円の支払いで診療可能なようです。確認してみましょう。
分娩方法(自然分娩・和痛分娩)
分娩方法は「自然分娩」か「和痛分娩」のどちらかを選ぶことになります。
東京大学病院女性診療科・産科総合周産期母子医療センターの和痛分娩情報はこちら
また、和痛分娩希望の場合は妊娠37週までに和痛分娩に関する説明会である「和痛分娩クラス」受講が必須となります。
健診費用・分娩費用の目安
分娩先を決めるうえで最も気になるのはやはり分娩費用ではないでしょうか。
出産費用合計 | 出産一時金直接支払制度利用 | 最終支払額 |
950,000円 | ー420,000円 | 530,000円 |
この費用には、以下項目が含まれます↓
費用内訳
- 分娩介助料(産科医療補償制度16,000円を含む)
- 入院基本料
- 食費(460円 / 食)
- 病衣レンタル料(500円 / 日)
- 注射・投薬料
- 新生児管理保育料(11,500円 / 日)
- 新生児検査料等
現金での支払いの場合は、入院時20万円の入院預り金が必要となります(正常分娩および出産一時金直接支払制度利用時)。クレジットカードでの支払いの場合は預かり金は不要でした。
和痛分娩の方はさらに以下の金額が加算されます。
和痛分娩特別加算
- 麻酔時間10時間以内:120,000円
- 麻酔時間10時間超:150,000円
といっても、お産は誰一人同じ人はいないと言われるほど違うもの。母子の状態や出産のタイミングなどでも費用は左右されるかと思いますのであくまでご参考までに!
妊婦健診の流れ・セミオープンについて
妊婦健診の流れ
妊婦健診は母体や胎児の健康状態を定期的に確認するために行われる検査で、東大病院の妊婦健診のスケジュールは以下の通り実施されます。
参考までにまなこの場合の妊婦健診の流れはどうだったかも記載しておきます。
初期 | ||
2カ月(2~7週) | 3ヵ月(8~11週) | 4カ月(12~15週) |
4週間に1回受診 | ||
初期検査(血液検査等) |
妊婦健診は以下の流れでした。
- 問診
- 超音波検査
- 内診(経腟超音波)
妊婦健診には健康保険は適用されませんが、お住まいの自治体によって「妊婦健康診査受診票」という助成券が利用できます。助成券の内容は住んでいる地域によって異なりますので確認してみましょう。
助成券利用について
- 自治体から妊婦健康検査受診表(助成券)をもらっている場合は、当日必ず医師に提出しましょう!(忘れた場合は助成券の利用申請が不可)
また、東大病院ではセミオープンシステムを導入していますので、妊娠の異常や合併症などの恐れがなければ、妊娠34週頃までは提携病院での健診を行うこととなります。
中期 | ||
5カ月(16~19週) | 6ヵ月(20~23週) | 7カ月(24~27週) |
4週間に1回受診 | 2週間に1回受診 | |
中期検査(血液検査・クラミジア等)+超音波外来 |
超音波外来は妊娠20週前後に胎児に異常がないか調べる検査で、いわゆる精密超音波検査の事ですね!東大病院では妊婦健診とは別の枠で予約をとって実施されます。
精密超音波検査と遺伝子検査は今後の治療方針を大きく左右する大事な検査ですので後回しにできません。
特に遺伝子検査については、事前に夫婦でよく調べてじっくり話し合う時間をとったほうがよかったと実感しました。
後期 | ||
8カ月(28~31週) | 9ヵ月(32~35週) | 10カ月(36~40週) |
2週間に1回受診 | 1週間に1回受診 | |
中期後検査(貧血・血糖検査等)+後期検査(血液検査・膣分泌物検査・NST等) |
後期に入るといよいよ出産を意識するようになってきますよね!
東大病院の両親学級は30週以降36週以前の夫婦を対象に実施しています。妊婦健診の際または電話にて予約可能。
36週の妊婦健診ではいよいよNST(ノンストレステスト)と血液検査を実施。その日の健診終了後に助産師さんとのバースプランの確認もありました。
セミオープンシステムとは
病院の設備とスタッフを地域の診療所の医師に開放(オープン)して、共同で病院を利用するシステムです。 このシステムでは妊婦健診は近くの診療所で受け、分娩は病院や周産期センターで行うことにより、分娩の安全性と妊産婦さんの利便性を保ちながら、 それぞれの医療機関の特性を生かした役割分担が可能となります。
(引用:愛育病院公式HPより)
東大病院ではハイリスク分娩でない限り、24週~34週までの5回程度は連携病院での妊婦健診受診対応となるようです。
セミオープン連携病院の一覧より事前に通いやすい病院をチェックしておくと安心です。
ちなみに、産科は担当医(受け持ち)制ではないので、健診は毎回違う先生に見てもらう事になります。
たまたま同じ先生になる事はありますが…まなこの場合はほとんどありませんでした。毎回初めてお会いする先生です。
このあたりは東大病院というよりも大きい病院ならではだと思いますが、とらえ方によっては良い面も悪い面もあるとおもいます。
セミオープンについても初診の際に助産師さんより説明があるかと思いますので安心です。
母親学級・両親学級について
東大病院で分娩する方を対象に完全予約制で母親学級・両親学級が開催されています。
2020年現在の開講クラスの内容は以下の通り↓
- 栄養士と産科医師のお話
- お産のお話
- 産後の生活についてのお話
- 両親学級
- 和痛分娩クラス
地域開催の学級との違い
お住いのエリアによっては両親支援事業の一環として両親学級や母親学級が開催されている場合もあるかと思います。
地域開催の学級と大きく違うと感じたのは以下の点です↓
東大病院 両親・母親学級特徴
- 受講料がかかる(母親学級2,000円 / 両親学級5,000円)
- 分娩棟・病棟の見学ができる(両親学級参加の場合)
- 入院経路の確認ができる(両親学級参加の場合)
あくまでまなこの体験した範囲との比較ですが、お話の内容は地域開催の学級と大きく差はなかったという感想。逆に東大病院ならではと感じたのは分娩棟・病棟・入院経路の確認が組み込まれていた点。
参加者は割と少なかったので(有料だからかな?)質問などはしやすい環境だったと思います。
バースプランについて
バースプランとは
出産されるママ自身がご自分の出産についてイメージを持ち、どのような出産にしたいかを考え主体的に出産に臨むためのものです。
(引用:東大病院公式HPより)
バースプランとは自分なりの出産計画をたてることを指し、東大病院でも一人ひとりのバースプランに基づいて分娩を進めていくスタイルをとっています。
初診の際に配布される「ママノート」という資料にバースプランの記入用紙が添付されますので、分娩までの間じっくり検討することができます。
主に決めておきたい項目とは
記入用紙に記載されていた内容は以下の4つ。
- 赤ちゃんが生まれるまでの間の過ごし方(そばにいてほしい人・何をしてもらいたいか)
- 出産の時、どのように赤ちゃんを迎えたいか(そばにいてほしい人・何をしてもらいたいか)
- 理想のお産にするために妊娠中にできること、頑張っていることは
- 赤ちゃんに対する栄養方法はどうするか(完全母乳、混合栄養、ミルク)
バースプランで希望したいことがないという方は最低限「立ち合い出産をするか」「母乳で育てるか否か」を決めておけばいいと思います!
まなこが出したバースプランは、
まなこ作成バースプラン
- 陣痛・分娩ともに夫立ち合いで出産したい
- 分娩の進捗状況を教えてほしい
- カンガルーケアをしたい
- 完全母乳希望(出産後母乳育児のアドバイスや指導をお願いしたい)
実際どうだったか?東大病院でできること・できないこと
希望したバースプランの中で出来たこと出来なかったことをご紹介しておきます!
陣痛・分娩ともに夫立ち合いで出産したい
陣痛室・分娩室の立ち合いは夫もしくは二親等までの親族ならOK
立ち合い出産するかどうかは正直バースプラン提出時まだ悩んでいる状態でしたが、当日の様子で決めてもいいですよと言っていただいて安心しました。
ちなみに上のお子さんの立ち合いはできないそうなので、事前に預かり先を相談しておく必要があるそうです。
分娩の進捗状況を教えてほしい
進捗状況はもちろん、処置についても詳しく説明してもらえた
カンガルーケアをしたい
赤ちゃんの安全確認・体をきれいに整えた後に抱っこできた
個人的には「カンガルーケア=早期母子接触」的な認識でしたので希望通り。ですが「出産後すぐに直接肌と肌を合わせて抱く」という本格的なケアを希望している場合は可能かどうかよく相談した方がいいと思います。
完全母乳希望(出産後母乳育児のアドバイスや指導をお願いしたい)
出産後初乳のお世話はもちろん、母乳育児のアドバイス・指導をしてもらえた
担当の助産師さんは日ごとに代わりますが、基本の育児方法についてしっかり教えてもらえます。
- 授乳方法(縦抱き・フットボール抱き・横抱き)
- お世話(おむつ・授乳間隔管理・ミルクのあげ方・げっぷのさせ方など)
また退院までに母子同室を経験してみることはおすすめされますが、体調に合わせてサポートしてもらえますので安心です。
出産当日の流れ
妊娠36週。いよいよ出産が近づいてきたころ。
事前配布資料「ママノート」にも分娩日について詳しく記載されていましたが、改めて分娩・入院に関する手順の説明がありました。
出産当日の流れ
- 痛みを伴う規則的なおなかのはり(初産婦:10分ごとに20秒以上 / 経産婦:20分ごとに20秒以上)
- 破水
- 血性分泌物(おしるし)
上記3つの症状がどれか1つ。または、
- 1時間以上胎動がない
- 急にむくんだ、頭痛、吐き気、目がチカチカする、みぞおちが痛い
- 生理ピークくらいの多めの出血、血の塊が出る、激しい腹痛、ずっと続くおなかの張り
このような違和感を感じたらすぐに病院へ連絡を!
あとは病院側の判断で出産が近そうであれば来院→出産→入院の流れが一般的なようです。
出産当日の持ち物
持ち物についても事前配布資料「ママノート」に記載がありました。お産はいつ始まるかわからないので妊娠34週までには入院準備をしておきましょうとの事でした。
入院時の持ち物として記載されていたものは以下の通り↓
入院準備 持ち物リスト
- 寝衣・タオル(入院セット1日500円をレンタルする場合は不要)
- 履物
- ティッシュボックス
- ガーゼハンカチ
- 洗面用具(シャンプーなど)
- 下着類(産褥ショーツなど)
- 防寒具
- 常備薬
- 眼鏡・眼鏡ケース(入院中は眼鏡推奨)
記載されているものは最小限との事ですので、自分が必要だと思うものも追加リスト化して一緒に準備しておくといいと思います。
キャリーバックやボストンバックは持ち込みNGとの事ですので、持ち物は紙袋やエコバックのようなコンパクトにできる袋に詰めるようにしましょう。
また出産日当日に使う持ち物は以下の通り↓
出産準備 持ち物リスト
- ママノート(事前配布資料ファイル)
- 母子手帳
- 診察券
- 入院書類・代謝異常等検査申込書(保健指導の際配布)
- 手当金書類(必要な方は事前準備)
- お産の時に使うグッズ(アロマ等)
- ペットボトル用ストロー(あると便利)
- 飲み物・食べ物
入院書類・代謝異常等検査申込書は事前に行われる保健指導の際に配布されます。
記載方法や記載書類を入れておく場所等も指示がありますので、詳しくは病院で確認してみましょう。
退院の際は
- 赤ちゃんの洋服
- おくるみ
- オムツ(2枚ほど)
- ママの衣類
が必要になりますが、これは退院までに持ってきてもらえばいいと思います。
出産日当日の様子(まなこの出産レポ)
参考までにまなこの出産当日の様子もレポートしていきたいと思います。
陣痛がきて病院へ連絡、その後指示に従ってまずは東大病院内の「中央診療棟2(3F)周産期母子診療部」へ向かいました。
受付後に病院からお産バックがもらえます。
まなこが入院したときのお産バックの中身はだいたいこんな感じ↓
(出展:東大病院公式HPよりお借りしました)
お産バックの中身
- お産用ショーツ 産褥ショーツ1枚
- お産用パット(M・Lサイズ)
- おしりふき2パック
- ガーゼハンカチ1枚
- へそ消毒セット(綿棒・消毒液)
- 臍帯箱
バックを受け取って助産師さんと一緒に陣痛室へ移動します。
周産期母子診療部
陣痛室・分娩室のある周産期母子診療部の構造はこんな感じ。↓
(出展:東大病院公式HPよりお借りしました)
陣痛室に入ったらまずは病衣へ着替えをするように案内がありました。病院から頂いたお産バックの中に、「お産用パット」と「産褥ショーツ」は入っていますので、下着もこのタイミングで履き替えます。
病衣のデザインは若干異なりましたが、こんな感じ↓
(出展:東大病院公式HPよりお借りしました)
まなこが着用したのは全体に赤っぽい細かいチェック柄。
ひざまで隠れるロング丈のパジャマですが、下にはくズボンは付いていないので分娩前まで何かはいておきたい方は用意しておくといいと思います!
陣痛室に入って数時間、陣痛が遠のいてきてしまう事態が発生。少し体を動かすようアドバイスがあったので散歩してみることに。
ただし、安全のため周産期母子診療部から外には出られないとの事でしたので、軽く廊下を歩いたりして陣痛待ち。
陣痛が進んでくると胎児心拍と子宮収縮を計測する機械(NST)を装着するので後はほとんど個室内のベッドで過ごしました。
散歩などをしない場合はほとんど個室から出ずに過ごせるので周囲が気になるということはほぼなく、お産に集中することができる環境だと思います。
陣痛室への面会は家族のみ24時間可能。
個人的に陣痛中にあってよかったと感じたグッズは、
- ペットボトルの飲み物(お茶&スポーツドリンク)
- ペットボトル用のストロー
- 冬場はホッカイロ(夏場はうちわ)
- ハンドタオル
- お産用パット
まなこは分娩まで時間がかかったので、陣痛室で朝8時・昼12時・夕18時のお食事もいただきました。
朝ごはんはこんな感じ↓
入院中も朝ごはんはだいたいこんな感じでした。
陣痛室でもお食事は出るので食事の準備は必要ありませんが、陣痛中にでも食べられそうな軽食も準備しておくといいかもしれません。(お菓子やウィダーインゼリーなど)
また付き添いの方は自分で調達になるので、合間を見て買いに行くこともできますが事前に準備しておくと楽だと思います。
陣痛に耐えて耐えて…やっと子宮口全開近くに到達したら、陣痛室向かい側の分娩室へ移動し本格的に分娩開始!
分娩室へは二親等までの親族1名のみ立ち合い入室可能です。
ちなみに分娩中の写真撮影やビデオ撮影・録音はNG。
まなすけは私の頭の左後ろあたりにスタンバイ。
ついに待望の瞬間が…
キター!!!
長かった…!!
もうぼろぼろ…
終わったと安心したのもつかの間、
すぐに胎盤などの排出作業でおなかはぐいぐい押され、同時に会陰の縫合が始まります。
まなすけはというと、生まれたばかりのまなたの健康状態のチェックに同伴。
異常がないか確認いただいたのち、きれいに洋服を着せてもらった状態で縫合が終わって瀕死状態のまなことご対面。
分娩台に寝ている自分の横にちょこんと寄り添わせてもらうとやっとひと段落。
この後は、両親も呼んで分娩室で写真撮影。
もうぼろぼろで写真写りは最悪(笑)でもみんなほっとした表情でとってもいい写真がとれました。
出産後は分娩室で2~3時間休んだ後に入院棟A(3F)の産科病棟へ移動します。
産科病棟へは助産師さんに押してもらい車イスで移動。ぼろぼろだったためか遠く感じましたが、5分かからず到着。
終電後の場合はタクシーなどで帰ることになると思いますので帰宅方法は事前に検討しておくのがおすすめ!
お産のスタイルや苦労、痛みなどは100人いて100人違うものだと思いますのであくまで1つの例として体験談を記載させていただきました。
心配なことがある場合は早めに相談して安心してお産に望めるようにしておきましょう♪
経腟分娩でのお産の後は、経産婦さんで4日・初産婦さんで5日は入院となります。
この期間で
- 日常生活に戻れるよう体を慣らす
- 育児に関する疑問の解消・授乳訓練
- 母子の体調チェック・赤ちゃんの発育チェック
などが行われます。
【まとめ】東大病院で出産した感想
いや~本当お産ってすごい…!
これはお産に臨む本人はもちろん、その家族や病院関係者の方含め全体として感じた一番の感想です(笑)
もちろん色んな事態を想像して準備をしていたつもりでしたが、私にとってお産はすべてにおいて予想以上でした。
それを支えてくれた家族、そして病院で働くすべての方に対して尊敬と感謝の念に堪えません。
まなすけまなこが東大病院を選択した最大の理由は「ハイリスク分娩に対応している」「他の診療科との連携」でした。お産そして入院期間中も様々な先生や助産師さんに助けていただき、東大病院の強みを実際に体感することができました。
まなこの出産レビューはあくまで1つの例ですが、少しでも東大病院でのお産を検討している方の参考になれば幸いです。
色々と考えて決めた後は「案ずるより産むが易し」の言葉通り。お体を大切になさってください。